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平成21年度第2回懇談会議事メモ

H21年度第2回科学技術データベース懇談会議事メモ

開催日時:平成22年1月22日(金) 13:30~16:30

開催場所:東京大学本郷キャンパス工学部8号館 219号室

  • (東京都文京区本郷7-3-1)

議事内容:(以下敬称略)

  1. 地質情報データベースの紹介

  2. 材料データベースの現状報告

  3. データベースの可能性についての討議

  4. その他

1.地質情報データベースの紹介

地質DBの取り組みは20年くらい前から、ニュージーランドの研究をモデルとしてスタートした。現在、データベースの利用については無償であり、データの評価は研究者が実施(誤データの指摘があれば、修正対応)。データのソース(トレーサビリティ)は確保。

1-1.活断層データベース

  • ・データベースの構成
    • 「活動セグメントパラメーター」、「調査地点ごとの変位データ」、「文献データ」の3つから構成
    • 地図表示は「通常版(静止画像)」、「電子国土版」、「Google Maps版」の3種類
  • ・検索可能な項目:
    • 日本の活断層に関係する文献の書誌データ
    • 文献から採録された調査地点ごとの調査結果データ
    • 産総研が調査結果データを集約した活動セグメントパラメーター
  • ・DB開発における基本方針
    • 国や自治体の活断層評価の基礎資料として使えるよう基礎データを網羅的に収録
    • 産総研独自の評価に基づく活断層情報を広く一般に提供
    • 産総研内外の研究者がデータ解析に使えるものを提供

1-2.火山データベース

1-2a.第四紀火山データベース

  • ・170万年前~現在の火山を対象(第四紀の定義が260万年前~に最近変更された)
  • ・第四紀火山(約300)を網羅
  • ・アジアの火山についての衛星画像DBとのリンクを計画
  • ・データはすべて独自の調査結果に基づく

1-2b.活火山データベース

  • ・1万年噴火イベントデータ集、火山地質図集、火山研究解説集、詳細火山データ集から構成

1-3.日本地質文献データベース(GEOLIS+)

  • ・地質分野全体をカバーした文献データベース
  • ・フルテキストの利用も可能

1-4.世界地質図データベース(G-MAPI)

  • ・所蔵書誌データが検索可能(国内随一の地球科学情報の普及・提供サイト)
  • ・緊急実地調査等に対応して、現場周辺の文献を迅速に提供可能

1-5.地質標本登録データベース

  • ・地質標本館(登録標本数14万件余り)に登録されている地質標本のデータベース
  • ・本DBへの登録は研究者の活動サイクルの一部

1-6.統合地質図DB

  • ・地質図とボーリング画像データのリンク、地質図と活火山データベースのリンク、活断層データベースとのリンクを実施
  • ・シームレス地質図を利用した検索機能を開発
  • ・地質図類の画像・ベクトルデータの閲覧が可能であり、一部データはダウンロードも可能

1-7.総合地質情報データベース

  • ・地質情報イデックス検索システムの開発
  • ・産総研内共有システムの構築⇒共通フォーマットを作成中

■地質分野の国際的な動向

  • OneGeology:100万分の1の地質図は無料で公開する取り組みを実施

  • http://www.onegeology.org/home.html

  • ・米国は内務省、欧州はEUで統合された体制で地質情報を一元管理。

2.材料データベースについての報告

■海外の材料DBの動向

  • ・中国
    • -北京科学技術大学はDBとクリープセンターを設置(予定?)。予算150億円とされている。
    • -中国国内の鉄鋼メーカーの材料のクリープ試験を実施
    ・韓国
    • -MetalsBankは自動車がターゲット -原子力関連の熱物性データ整備が進んでいる。

    • -基本的に、産業界との連携戦略がしっかり描かれている。
  • ・米国について
    • -1957年以降、実験データを積極的には取得していない。
    • -溶融塩、プルトニウム、冷媒以外は国外からデータを取得。

3.データベースの可能性についての討議

■課題Aレベル2のデータベース

  • 既に整備済みのデータベースをレベル1とすると、レベル2のデータベース整備が必要である。
  • 狙い:瞬時のダイナミックな対応、特定目的への特化、非専門家の利用
  • ・(例①)社会・経済ダイナミックデータベース
    • 外交問題、経済問題等に対応して、既存のデータベースを活用したデータベースを提供。
    • 即時対応と素人利用がポイント。
  • ・(例②)環境に関する複合データベース
    • 土壌汚染、大気成分、地質、海洋などと生物、人口動態、生産、材料などのデータベースの最新評価済みデータを得られるシステム。
  • ・(例③)医工連携のための複合データベース

■課題B学術研究の課題

  • ・DBの統一的標準の研究
    • データベースの広域利用(分野間相互利用)のため、DBの整備と利用の一貫した規格化、標準化が望ましい。

■課題C社会的関心の喚起

  • ・データベース総合展示
    • 子供を含めた一般の社会人を対処に、データを見る・探す楽しさの提供。博物館活動と連携しても面白い。
  • ・好奇心を刺激する行事
    • 数学にならって、データクイズ、データゲーム、データコンテストなどデータを活用した催し

■上記課題を解決する際の懸念事項

  • 評価済データとリアルタイムデータの扱いは両輪で検討していく。

■国内他分野のDBについて

  • ライフサイエンスのデータは基本的にオープンで、コンペティションのビジネスモデル設計がうまく成功

4.その他

■懇談会やDBの外部情報発信

  • DBの全体像が不明、DB展示サイトを作るのも面白い
  • ⇒DB紹介のWebサイト(本サイト)を立ち上げ
  • ・科学博覧等への出展を検討

■今後の要望

  • ・データを原子力などの安全基準につなげたい
  • ・国際会議にも今回の取り組みを広めたい